タイトルは決めてない

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アイスタイルの今後の可能性を考えてみた〜COOKPADと比較しながら〜

同じジャンル特化型CGMであるCOOKPADとの比較を用いてアイスタイルの可能性を考えてみました。

まずは基本情報から

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なんと時価総額に10倍以上の開きが。

比べてみると、COOKPADの利益率は非常に高いですね。

 

一時期のDeNA,GREE状態。独自性を築いたインターネットメディア企業の利益率は高くなる傾向にありますね。

 

次にセグメント売上高

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COOKPADが有料会員化をうまく進めた一方で、@cosmeでは、苦戦しております。そのために利益で大きな差がでています。

 

今後、@cosmeは有料会員の登録増加に注力すると思いますが、レシピと化粧品の口コミでは、コンテンツの質に違いがあり、なかなか有料会員は増えないと思います。

 

安定的な広告モデルを築いたアイスタイル

ただ、広告事業においては、COOKPADよりもアイスタイルに軍配があがりそうです。COOKPADの広告で、ネットワークを除いたディスプレイ,タイアップ広告はメディアの流行り廃りによって、売上が変化する可能性が高いです。

 アイスタイルの広告で優れた点はブランドファンクラブサービスの存在。(Lineでいうオープンアカウント)

月額で費用が発生するモデルで、ディスプレイ広告,タイアップ広告に比べて

安定的に収益を稼ぐことが可能です。

 また食品に比べて、化粧品はブランドにファンがつきやすい性質があると思われます。

すると、ブランド側から見て、自社のファンと継続的コミュニケーションできる広告は

貴重な存在となる可能性が高いです。

 

EC事業,店舗販売でのポイント共通化が大きな成長の鍵

 アイスタイルの今後の成長を考える上で、EC事業,店舗販売と@cosmeでのポイント連携が非常に肝になると考えています。

アイスタイルとしては、どうにかして有料会員登録を増やして、売上高、営業利益の大幅増加を果たしたいと考えていると思いますが、COOKPADと同様の方法での実現は難しいと考えています。


その理由としては、口コミの性質に違いがあります。

COOKPADは、一つのレシピあたりのコンテンツ量が多く、求めている結果にスムーズにたどりつかないことは、ユーザーにとってストレスになります。

 

一方で、@cosmeでは1つの口コミあたりのコンテンツ量は少なく、流し読みで事足りる状態にあります。ですので、効率的に口コミを探したいというニーズに合わせた有料会員化は厳しいことが想像されます。

 

上記の理由から、私がアイスタイルの人であれば、以下の方法で有料会員化のストーリを描きます。

 

1.オンライン⇔オフラインでのポイントの共通化

2.@コスメで化粧品購入することの明確な理由作り

3.購入時のポイントor特別な特典をフックとした有料会員登録化

 

ポイントという明確な実利で有料会員登録を促すことをゴールとして、@cosme会員によるEC購買,店舗購買を増やし、会員にポイント付与をすることによって、継続利用を促します。

@cosmeで購買する明確な理由を作ることができたら、ポイント増額,有料会員限定のインセンティブなどを用いて、有料会員化を図ることを探っていくことができればよいのではないでしょうか。

 

以上、長々と書きましたらアイスタイルがCOOKPADと同様に有料会員の数の増加を狙っていくのは、誰が見ても明らかな訳ですが、先は意外と長そうです。

ただ、化粧品の口コミメディアとしては揺るぎない存在であり、突然競合が現れ、@cosmeを脅かすということも考えにくいと思います。

 

着実にEC事業,店舗販売を伸ばしていけば、相乗効果で有料会員登録も増えてくることが予想され、利益もついてくるはずなので、2〜3年スパンで考えると非常に良い投資案件かもしれません。

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